早朝に仕入れへ出掛けようと、目覚めると湿度は低く、ひんやりとした空気。ちょっとヨーロッパに居るような気分。秋は近くなり、熱い珈琲も更に美味しい。



絵唐津の大きなかけら。葦の草が、幽玄に秋の風に揺れているような。団子やおつまみ乗せて、お月見の似合いそうなかけらです。


絵唐津大皿陶片 桃山 19,5cm 売約済み







お盆中も通常営業しています。
旅行や帰省がてら、お立ち寄るくださる方々。この猛暑の中、とても有難いことです。
年に一度しか会わなくても、その時に話した内容や出来事を、不思議とよく憶えていたりします。



弥生土器小壺 9cm高 9cm幅
南仏色絵双耳鉢 18~19世紀 10,5cm径 18,5cm幅

棚に置いた南仏色絵鉢は、小振りなスーピエール(スープ用取り分け小鉢)。

使い込まれた肌合い、双耳もしっかり付けてぽってり丸々と、変わったフォルム。花器やその他道具、見立てると面白く使えそうです。

この数日で暑さも少し和らぎ、秋の気配ある器や道具にも、段々と意識がむかっていきます。


手付時代菜籠 37cm幅 30cm高 売約済み










例年は二週間近い夏季休暇をいただきますが、今年の八月はほぼ木金定休のみです。というのも、9月早々より欧州買付の予定で、また丸1ヶ月ほど店舗を休業いたします。
あまり長く休んでばかりもいられないと思い、、8月は通常営業します。

出掛けるのも躊躇う酷暑ですが、夏休みや休暇のタイミングに合いましたらぜひお立ち寄りください。

昨日昼過ぎに近所の商店街では、暑さに耐え兼ねてか、、山から猿が下りてきて出没する騒動。異常気象に動植物も危うさを伝えている現実。夏の暮らしや生き方を、考えてしまいます。

そして今日はまだ涼しい内に、早朝より仕事へ。朝の店内にて。



古伊万里白磁蕎麦猪口


果物収穫用把手付籠 フランス20世紀前後


黒釉林檎酒保存瓶 ノルマンディー地方18~19世紀







ワインの為の小机



フランスのワインテーブル。
お酒やお茶を何処でも気軽に楽しめる、片手でも軽く持ち運べる位の簡素な小机。
脚部を含めた全体の装飾は控えめ、若干歪んでしまった天板も味に思えます。夕涼みがてら庭やベランダで一杯、そんな時間も良さそうです。













扁壺のガラス瓶と一緒に乗せた阿蘭陀茶杯は、幾分小さめな愛らしいもの。





そのエキゾチックで細かな絵柄の中にも、正装した紳士と淑女がこのワインテーブルのような小型机を使い、庭でお茶をしている風景が描かれています。
昼下がりに向かい合い、尽きない話を延々と繰り返しているような、気がします。


ワインテーブル フランス1900年前後 50cm高 27,5cm径 売約済み
扁壺型紋章ガラス瓶 フランス18世紀頃 12,3cm高
阿蘭陀茶杯 19世紀頃 5,8cm径 3,3cm高 売約済み







硝子瓢形根付




黄色い虫の羽根風の色硝子を閉じ込め、水に満たされているような硝子根付。浴衣や夏の和装に帯からさがて歩けば、さりげない涼やかさを与えてくれそうな、おしゃれ道具です。


薄瑠璃色古硝子瓢形根付 江戸後期~明治頃
売約済み







瀬戸白磁輪花向付



瀬戸産の白磁輪花向付。
薄造りの乳白ガラスのような印象。
夏用の煎茶杯などにも使えそうです。

十客が木箱に納まり、未使用で出てきました。

まだ味わいは無い若い白磁ですが、底は若干に分厚く手取り程よく、繊細な輪花縁や器形も良い仕事だと思います。






瀬戸白磁輪花向付 明治~大正 8,5cm径 2,7cm高 程 売約済み







西欧木彫天使像頭部 18世紀頃
弥生土器 共に売約済み

西欧の木彫天使像頭部と弥生土器。
木彫はフランス中央部で出会ったもの。

修道院の祭壇などに飾られていた、18世紀頃のフランス或いはスペインあたりの産まれだろうか。おそらく、背後や横に羽の装飾などがあり、胴体のない顔のみで完結していた彫刻。

微笑は、悲しんでいるようで、喜んでいるような…
喜怒哀楽を密かにする天使の素性を思わす、静かな顔だち。

弥生土器は矢作川の川揚がり。
長い年月洗われて肌合いは、白に近くなり、形のよさが浮き立つ。

静かな微笑と、白く晒された土器。
夏の朝、ふと共に共鳴する涼しさがあったような。








琺瑯八角皿



ガラス質の釉薬は厚めに掛けられ、錫釉のようにしっとりとした質感。
縁は切れるほどに細く鋭く処理された古手の琺瑯八角皿。

縁部の青い塗りは消えかけて、露出した鉄は錆色に変化しています。

白い金属は冷たく涼しい。
夏向きのティートレーや盆に合いそうです。


琺瑯隅切長皿 フランス19世紀 29.5cm×19.5cm
売約済み







フランスの木製砥石入れ



腰にさげ砥石を入れた道具。一本の木を刳り貫き、ゆるやかな曲線に仕上げた角のかたち。飾りの無い自然にならった形に、道端の草花も、つたう水滴も調和している気がします。真横からみる姿は木靴や、民族楽器のようです。






木製砥石入れ フランス19世紀








北フランスの田舎町、まだ夜明け前の蚤の市で見つけた一枚の皿。暗やみで埃もあって、最初はこの傷が絵柄にみえた。無限の線刻は、ここで意思を持って止められたように丸の中でおさまっている。


フランス19世紀初頭頃 売約済み







聖アンナと聖母子 刺繍画



買付の途中で、一部分を載せた中世の刺繍画。
額装が無事に済み、何とか、青花へと間に合うよう整いました。

おとといからwebのトップでも全貌を公開いたしました。
併せてトップの8品も青花出品のものへと入れ換えを行いましたので、どうぞご覧ください。


再度、刺繍の詳細について

16世紀頃、リヨン(パリ近郊)で作られた「聖アンナと聖母子」の三者が並んだ場面。

ほんとうに、気の遠くなるような細緻な刺繍の手仕事。

10色を超える髪の毛ほどの絹糸を用い、箇所により縫い方と技法を変えながら、布の揺れ、髪の流れや束なり、眼のうごき、柔らかにほほ笑む口元までを緻密に現す。

全貌を見ると、裂(断片)ではなく、縁で完結しており、ひとつの枠の中におさまる宗教画として、教会の依頼品や城内に飾られたものだったのではと考えられます。

この刺繍を最初に見たのは、薄暗い部屋の中。その暗がりでも、マリアの浮きたつ静かな微笑に鳥肌が立ち、感動を憶えました。

中世の幻想的なタピスリーや刺繍裂。
美術館で綺麗だなぁと、羨ましく眺めるばかりで、まさか裂でもない完成した一枚に出会えるとは、想像もしませんでした。

しかし、たまたま、自分のもとに訪れただけで、この中世の刺繍画は、大勢の方の心に響く純粋な力を持っていると信じています。

今回の買付、この刺繍と会うために行ったようなもの、とさえ思ったほど。

ひとつの工芸品の力による、大きな揺さぶりが、まだ自分の中で続いています。




「聖アンナと聖母子 刺繍画」 1500年代~1600年代初頭 リヨン或いはパリ近郊 44,5cm×25,0cm
額86,0cm×58,0cm


青花の会 | 骨董祭2018

6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時




スリップ片口鉢と小皿


スリップ片口中鉢

フランス南西部の伝統豆料理「カスレ」を調理して盛りつけた焼きもの。

本来はもっと深さのある大鉢で作られることが多く、この器は一人前ほどの大きさの珍しいサイズ。



加えて抽象的な文様のスリップ技法が施されているのは、稀なことだと思います。
このサイズ感のスリップ、普段使いに出番多く楽しめそうです。





こちらは先日紹介したスリップ盃の小皿版。
おそらく、ままごと用の小品です。
何気ないもの。でも、おもちゃではなく、食器とおなじく丁寧に焼かれた実用性ある器。奥深いと思います。
青花の会にて


スリップ片口中鉢 フランス19世紀 16,5cm径 10,5cm高 売約済み
スリップ小皿 フランス20世紀初頃 7,3cm径 売約済み


青花の会 | 骨董祭2018

6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時



フランスの硝子酒器



金彩の唐草文でイニシャルを焼きつけた、小さな面取タンブラー。200年ほど前の仏ガラス酒器。

金彩は絢爛な装飾も多いなか、このグラスは金を縁に巻いて、中央に文字を置いたのみ。



裏と側面をすべて面取し、その後の研磨の手仕事からも、贅沢な代物であったことが知れますが、同時に素朴で静かな気品を感じさせるのは、当時の注文主のセンスを残しているからかもしれません。

角瓶も同様な仕上げによるバカラ製。偏平な栓にも細やかなカットを施しています。

角瓶とタンブラー。揃いでも楽しい、カットの仕事が冴えるガラスです。

青花の会骨董祭へ出品します。



金彩面取グラス H6cm W 6.8cm 売約済み
金彩ガラス角瓶 H17.5cm
フランス18世紀末-19世紀初頃


青花の会 | 骨董祭2018

6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時



ブランクーシと葡萄酒搾りの道具


葡萄酒圧搾機木棒 フランス 17-18世紀 49.5cm高 売約済み
French wine press 17-18th c.


彫刻家のブランクーシも日々アトリエで眺めては発想を得たという、葡萄酒圧搾機の木棒。

ワイン大国の歴史の深さ。
この朽ちかけた棒も、どこかの教会や農家などで使われ長い時代を過ごしてきたのだと思わせます。

最初は鋭角であった、ねじねじは、角もとれて丸みを帯びて、ひび割れて。

道具の一部に過ぎなくとも、深くうねりを持つ螺旋の棒が、名のある彫刻や美術品にも負けじと、今も真っ直ぐに立っているように、僕には見えてきます。

この品は青花の会骨董祭の、おすすめ品2点目として紹介しており、6月10日(日)からの販売予定です。よろしくお願いいたします。


青花の会 | 骨董祭2018

6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時



デルフト白釉面取壺



ふんわりとした面取り、虫喰い、口縁のとけるような緩やかさ。傷や直しなく、良好な状態。

長年あこがれていた、白デルフトの美しいかたちの花瓶です。
青花の会に出品いたします。


デルフト白釉面取壺 1700年前後 売約済み
Delft vase 17th-18th c. H14.5cm


青花の会 | 骨董祭2018
6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時



デルフト藍絵人物文皿




国旗の赤エナメルが、青の中に効くデルフト皿。幅広の縁に余白を設け、人物の穏やかで笑顔のような表情まで、丁寧に描かかれた一枚だと思います。状態良好。


デルフト藍絵人物文皿 1700年前後 22.5cm径
dish with a figure and flower design.
Dutch faience 18th c.


青花の会 | 骨董祭2018
6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時




グラヴュール装飾ガラス5種


グラヴュール装飾瓶,杯など
フランス,他 18世紀中頃~19世紀後半頃

5月末になり、青花の会骨董祭の開催も近づいてきました。出品のお知らせが続きますが、個人的にはアーカイブの意味であったり、何より骨董祭へお運び頂くのに、きっかけになればと、思っています。よろしくお願いします。

本日はグラヴュール装飾のガラス5種。動物や草花文、紋章入りのタンブラーや瓶など。





多様にあるグラヴュールの中より、余白や線のタッチ、絵柄、、純粋に自分が好きで惹かれたものを集めてみました。




犬の絵図の瓶は、この中では若い時代に入りますが、徳利にも見立てが可能なサイズ感です。(280ml程)

夏に向け、他にも硝子は酒杯になるものなどお持ちしたいと思います。

青花の会 | 骨董祭2018

6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時




青花と赤い花


フランス 色絵の調味料容器

花を描いて、省略化された幾何模様がなんとも愛らしい図柄。同種で、花の絵付けは伝統的であり時々、見られますが、こんな素朴な幾何模様と出会えたことに嬉しくなりました。

フランス国旗の色ですが、日本の六月の季節や、青花の骨董祭とも調和してくれそうな色絵です。


色絵水注と手付容器 フランス18世紀 高11cm 幅13,5cm


青花の会 | 骨董祭2018

6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時





古陶のかたち


三つ脚の耳付き濾し器 オランダ1500年代後半~1600年代前半

幅45センチ、大振りな水切りの皿です。

オランダ16~17世紀の風俗画に、ほぼ同形の器が描かれており、その皿の上には魚がのせられ、横から猫がコッソリと狙っている…という当時でも今と同じ風な食卓の風景がみられます。





そんな日用品であった濾し器や水切りの皿ですが、当時では難易度の高い製作工程のため安価にはならず、ゆえに使用者は裕福な層に多かったようです。

その数も他の皿類と比べても非常に少なく、日用の道具ながら、自然と価値のあるものとして残されたのかもしれません。

今回の黄緑色の濾し器も、発掘品ではなく伝世されてきたものです。

器体から引き伸ばした三角のような形の特徴ある耳(把手)。 そこには、たしかな古陶のかたちにならない時代の空気を含んでいる気がします。



青花の会骨董祭にてご覧ください。


青花の会 | 骨董祭2018

6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時




貴婦人の乗馬



風を斬る手綱さばきが今にも伝わる、躍動感のあふれる鉄製風見。一枚の鉄板で、馬と人と風が一体となった優美な動きを表しています。


そして、乗馬しているのは女性。

風になびくスカート。身体や、か細い首、顔の輪郭をよく見れば、これは女の人だということがよく分かります。

ふと〈貴婦人の乗馬〉というブルグミュラーの、子どもたちの練習曲を思い出しました。

スタッカートを効かせて、馬が跳ね、かろやかに翔ける姿。
強さとしなやかさ、優雅でありながらも騎士のような女性が連想されます。

先日紹介した、海獣の風見より一つ時代が古く、鉄製で重さと大きさがあるものです。

おしりの尾が切れてしまっているのが残念ですが、これがあると、全体はどんなに綺麗な線を描いて完成していたんだろうなあと想像してしまいます。



風見は、買付の度に一つ二つと持ち帰りますが、今回の風見は鉄味,造形ともに、今までの仕入れの中では群を抜いています。

風見のような正統派の西洋古民藝も、まだどこかで眠り埋もれている古民藝(フォークアート)と呼ばれるべき物も、今後探し続けていきたいと思っています。



鉄製風見 (貴婦人の乗馬) オランダ或いはイギリス 18世紀末-19世紀初頭 売約済み
幅55cm 高53cm

青花の会骨董祭 出品

青花の会 | 骨董祭2018
日時
6月8日(金)17時−20時 (内覧会)
6月9日(土)11時−19時
6月10日(日)11時−17時







hondakeiichiro

Author:hondakeiichiro
「本田」
〒500-8068 岐阜市上太田町1-7
醸造会館1F
T+F 058-264-2980
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CLOSED on Thursday + 1st,3rd Friday




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6月の休業日|
5(火) 〜 15(金)、21(木)、22(金)、28(木)、29(金)

出店のため6月5日(火)から15日(金)迄,休業します







出展 2018 |

青花の会 | 骨董祭2018

6月8日(金)、9日(土)、10日(日)



お問い合わせ|
keiichirouhonda@gmail.com