2年半前の山本美文展の初日。

haruka君は休むことなくピアノの弾き続けてくれました。
その風景を山本さんがしたためた詩。

「隔たりのない世界観」という言葉が、
いまは何と、なつかしく、こみ上げてくるものがある。


本展で実現できなかった二回目のコラボ。
次はかならず行いたい。

瞬間を奏でる人と、木から生みだす人との対話。
その未来の構想が、ぼんやりと僕の頭の中に浮かびはじめた。
忘れないうちにはやく三人で話しあいたい。











山本美文展が終了しました。厳しい時世の中で、ご来場いただいた方々に感謝の言葉しかありません。オンラインでお求めいただいた方々、投稿をご覧の皆さんにも感謝申し上げます。盆や碗、ほとんどの作品がでました。

写真は山本美文さんの言葉(詩,パンセ)を収めた冊子。瀬戸内の日本オリーブから削り出された匙と。

軽トラでオリーブの枝をまずご自身でひろい集めることにはじまり、それから製材をおこない彫り出し。一つのカトラリーを作るにはなかなか見あわない労力や仕事量です。

それでも、地元の身近にある実のなる木(広葉樹)を選び、じっさいに食卓の道具や家具のかたちへ変わり使うとき、自然の懐の中で生きているという実感はより湧きやすいのでしょう。

そもそも針葉樹でしか木工をできなかった山本さんが伝えてくれる言葉は、森を大切にというスローガンよりも迫ってくるものがあります。

また何年後かの展示は、本展の続きのようなものを行いたいです。ありがとうございました。














7/4土曜、山本美文さんの在廊日。
閉店後にはささやかな会食をおこないました。

そこで僕は気になっていたことなど、色々と質問してしまいました。
(長距離の運転や在廊でお疲れというのに、美文さんすみませんでした)

何でもない打ち上げの時間のようで、大変に実りのあるひとときでした。


——

色は言葉を持たないけど、人の感情を左右するような強烈なメッセージにもなり得る。
だから色をみるときに(作るひと、選ぶ側は)慎重にならねば、、
繊細な人はもしかしたら、街に溢れる選ばれざる色に知らぬ間に疲れて傷ついているかもしれないし、或いはもう繊細ささえ放棄してしまったかもしれない。

反対に色は力を与えて、活力の湧くもの。
色の奥にある「意味や効果」を見極めて、必要に応じて選んでいきたい。
でも、そこに確かさや正しさは無く、結局は見るひとそれぞれの受けとめ方次第。



僕の好きな白とは何だろう。
それは言葉にあらわすことはできない。

例えばデルフトの白にはその特徴はあれど、無限にあって、好きも嫌いもあるということ。

情報ばかりに[作者・名称・時代・産地・素材・etc...]に惑わされて選んでいると、感受性をどこかに置いてきたようなとってもサビシイ気分になる。

情報は一旦遠くに離して、
好きな白を永遠に探究していこう。
終わりがないだろう。

白は骨の色でもある。
初心は白のシャツを羽織るように。



そう、僕の大好きな安野光雅さんの、この「あいうえおの本」には、ほぼ言葉の説明がない。

例えば、「あ」には、「あ」の頭文字からはじまる、事物や器物に道具、動植物に現象などが沢山絵柄で隠されている。
大人でも考え込んでしまうような、ノーヒントで説明なし。日本語の豊かさや文化があり、感性や教養も試される本。

自身の眼にうつる、かたちから真実と本質を探ること。


ところで本の背のスプーン、
美文さんのオリーブのスプーンとそっくり!
うーん、節まで似てるな~









白漆酒膳 39cm径


雑感


漆芸というより、形を追求した白い木の器

今回も多数並んだ白漆の木工品。
どうして「白漆」なのでしょう。

まず、白漆は「白」と名がついていますが、実際には真白ではなく、顔料を加えて灰色や黄を帯びたブルーグレーやアイボリーだったりします。塗らずに拭き漆で木の目や節を活かすのもいいですが、はがれやすいという難点や強すぎる節や木の目がくるしくなる場合もあります。

そこでハレの朱や黒でもなく、色の主張をさけた白を重ねると、節(模様)が薄らぎ形そのものが浮かんでくる。白の濃淡や顔料の配合で、木地との相性をさがすと、白は限りない色合いともなるでしょう。そして白を塗り重ねた漆器は耐久性があり強くて軽い、日常の食器に優れています。「白い漆器」である所以は見た目の優先でもなく、必然的に山本さんがより良い生活具の漆器をもとめた結果なのでしょう。








蕎麦猪口 [欅・白漆,拭漆]


塗師の刷毛とは、毛髪や馬毛などさぞ立派なものを想像していたら、、
美文さんの漆刷毛は、子ども用えのぐ筆みたいな小学校の図工で使うようなものだよ、
と以前お聞きした記憶があります。


白漆の猪口は、手取りのかるさや温度の伝わり方がやさしく、陶磁器やガラスでは出ない魅力があり、僕が年がら年中熱いのも冷たいのも飲む愛用品です。

リクエストをすると今展にも出品してくださいました。
これも子ども筆で塗ったものでしょうか、もう既に直されていますし。サッと軽やか、いろいろとおもみがなくて楽なんです。




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