“ものがたりの西洋工芸”

オランダの煙草匣なのですが、間と伸びのある蔓唐草は仏教と日本の香り。御正体をかさねたり。よくみれば凄く細かい。
小さな工芸品にも祈りが交わり神が寄り、それが工芸品だったのだとも思います。


線刻蔓唐草煙草匣 オランダ18世紀
w12.2cm






“ものがたりの西洋工芸”


普段は自信に溢れている人もがっくり落ち込むことはきっと誰にでも。
僕はセンスが無いかもしれない。

そんな悄然とした気分になったのは、同じ場所に居て同じ物を見ていたのに、そこから妻が美しいものを見つけ出した時。




この左手の油彩画は、フランスのとある骨董屋の壁に掛かっていたのを一度眺めて通り過ぎたもの。
後から入店してきた妻が、壁の前で立ち止まって綺麗だという。僕も再び絵の前へ。ああ、ホントだ、、なんて良い絵だろう。
頭のカチカチな僕は、貧相な経験と乏しい知識にすがって見過ごしていました。



左手で胡桃のような食べ物にふれる、生々しく量感あるしなやかな指。
時代の上がる油彩画は高嶺の花。せめて断片だけでもと良質な部分を受け継いで、額装した骨董商のセンスに頭が下がります。

しかし、まだ頭の中に存在しない、知らない、美しいものを探す(出会い)とは何と困難で幸福だろうと、同時に思う。僕らは絵描きや作家でもないけど、見つけ出すことは頭で物を創造することのよう。

今回の「ものがたりの西洋工芸」では、妻の選んできた物も多く出品します。デザイナーでもある妻は良き理解者でありライバル。
二人で店を営み、物を選んで並べていますが、、あなたが、オッと関心したものはさてどちらが選んだものでしょう。精進します。


左手油彩画断片 フランス 17-18世紀頃
20.5cm(額)



“ものがたりの西洋工芸”

於 gallery FUURO
antique & brocante 目白

2019年
12月7日(土) 12:00-19:00
12月8日(日) 10:00-17:00
東京都豊島区目白3-13-5








“ものがたりの西洋工芸”

この催事へ約束のように毎回連れていくようになった冬らしい菓子の木型。スペキュラースは聖ニコラオの日に食すクリスマス菓子なので、開催日はまさにその頃です。



菓子を贈られた子どもたち。
ミトンやどんぐりに草花の形、小さなクッキーをもらって歓喜して躍り上がったことでしょう。
古い菓子型にはサンタクロースの物語があり、飾りではなかった実用品ゆえの確かな味わいを秘めます。



年に一度の楽しみが込められた文化に根付く菓子道具。
この素朴なあかるさを伝えたくて、この先も、特に冬が来る頃には、紹介できればと願う西洋工芸品です。


スペキュロス菓子型 ベルギー又はオランダ19世紀頃
50.5cm長さ


“ものがたりの西洋工芸”

於 gallery FUURO
antique & brocante 目白

2019年
12月7日(土) 12:00-19:00
12月8日(日) 10:00-17:00
東京都豊島区目白3-13-5







“ものがたりの西洋工芸”

通称パネクック(オランダの伝統的なパンケーキ)皿と呼ばれたりするデルフトの色絵大皿。

デルフト陶には巧妙な共色直しが時折隠されており、この大皿にもそんな予感がよぎりつつも、、結果はほぼ無傷で驚き、嬉しいものでした。
豊穣の松毬に、太湖石に竹や花。東洋のイメージをふんだんに描いた西欧独自の焼き物。



しかし、この苔色はどこか石庭や抹茶のような色合い。日本人なのに阿蘭陀のうつわを見て懐かしくさせられる、こちらの心にせまる、落ちつく色を出しています。


デルフト色絵大皿 35.5cm 1690-1740年頃


“ものがたりの西洋工芸”

於 gallery FUURO
antique & brocante 目白

2019年
12月7日(土) 12:00-19:00
12月8日(日) 10:00-17:00
東京都豊島区目白3-13-5







“ものがたりの西洋工芸”

ボジョレーの解禁日。奇しくも宇宙と作物の関係性の農事暦によれば、ちょうど今夜は美味しいワインの実が開く日。このボトルをデカンタに、一杯愉しみたいところ。


シノワズリの影響と思しき、菊花と格子の文様。意図せずに垂れてしまった釉や、縁の剥がれも良く解釈してしまえば古染などを彷彿とさせます。コバルトと比較すると、数も少ない色絵の面取徳利。容量も一合半の程よさ。

この多葉形の淡い色絵のモデルはデルフト、フランスでは北西部ルーアン、北はリールでも作られた文様と聞きます。

定かな産地はひとまず置いておいて、失敗作とも言えそうな、今にもめくれそうな釉薬とくすんだ赤の色は、どうにも心に残りました。そしてクリスマスの色でもあります、お正月まで楽しめそうです。


阿蘭陀色絵八角徳利 18世紀頃
h18cm 300ml






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