詳細公開 「東西筒物百景」



「東西筒物百景」の詳細及びDMデザインをサイトにて、本日公開しました。
まだ、紙媒体のご案内は完成前ですので、仕上がり次第、順に発送いたします。

表紙には、東洋から平安の経筒外容器。西洋は、白デルフトの筒型薬壺です。

経筒外容器は、その名の通り経筒を挿れて、経典を忍ばせた陶製の外側の容器です。すらりと直立する姿に、時を経てひび割れて、かせた表情は静かながら圧巻の迫力です。

地中に沈めて遥か未来へと、祈りを託した経筒が、「筒型の形状」をしているのも、どんな意味があるか。開催までには調べて、小さなことでもお伝えできればと思います。

西洋のデルフト薬壺は、小型の軟膏容器へと移す為の、少し大きめの薬壺であったと思います。これもまた一体どんな医療薬が容れられていたのか、薬品に関する事柄も知りたいものです。

筒という形が、もたらす効果や効能?は古代からどれだけ考えられてきたでしょう。厳しい筒の姿に見て触れると、こちらも背筋を正しくなるような気持ちにもなります。

一見、思いつきのような展示会の内容ですが、こんな幅も狭く不思議な展示が、逆に今こそ必要なのかもしれません。
世の中がいろいろと過ぎるのが早すぎて、よく分からなくなることもありますが、骨董の世界も然り。何を見て何処へ向かうか、本質が問われているようです。
良い展示会にしたいと思います。








「東西筒物百景」デルフト軟膏容器


17~18世紀 オランダ軟膏容器各種


東西筒物百景のDM葉書製作中です。その中からの一枚。
今回の案内には、前回より紹介品数を絞るので、東西の数合わせをしつつ、載せたくとも限りありと、悩みつつ製作しています。


円筒型のデルフト軟膏容器は、20近く筒物展に並びます。定番として見慣れてきたという感も否めないかもしれませんが、粘りのある不透明で柔和な白色には、やはり他国の白釉と異なる独自の魅力が潜んでいるかのようです。

良好な状態かつ、肌も土壌により黒や黄土へと変化に富んだものや、白のなかにも特色あるものを選びました。筒と呼ぶには、いささか短めなものもありますが、筒物の枠内として大目に見てくだされば幸いです。

この筒物展の機会に、ぜひお気に入りをひとつ見つけていただきたいです。



東西蓋物百景も振り返ると、反省点は色々ありますが、なんだかおかしくて、主催側としても存分に楽しめた展示だったなと思います。

箱や蓋物を蒐集した展覧会や催事は、古物や現代の品物に関わらず、各地の美術館やギャラリーでも開催されており、誰もが関心や興味も持ちやすく、やはり入りやすいテーマかもしれません。

しかし、筒ばかり並べるというのは、あまり聞いたことがないような気がします。

筒物ばかり並べて、一体どうなる?
茶器や食器の筒物は、定番的で人気があるものの、全体として共感できる展示となり得るか、不安がないわけではありません。

ただ、これは単なる飛び道具的な主題ではなく、真っ向勝負で本気の筒物を集めているつもり、です。一緒に展示をする古美術28の清水さんこそ、まさに本気で冗談のようなテーマに取り組み、まわりを人々を驚かす、情熱的で真面目な人です。

多様な価値観に溢れ、今の広大なネットの世界があれば、目新しく見慣れない展示など、皆無に等しいかもしれませんが、それでも、変かな?と思えるくらいの、ある種感覚的に脱臼していつつ、眼差しは本気というようなものが、求められている、必要な気がします。


この品集めが、リスキーという程には至ってないにせよ、覚悟や、ちょっともう少し、踏み込まねばならない時かもしれません。


そう、筒物といえば、まずはじめに憶い出したのは、ドラえもんの公園に出てくる土管と、ブルボンのルーベラです。


昨年の東西蓋物百景の案内に、今年の東と西の"筒物"を置いて







古伊万里網手文鉢



今日は花火大会の日でした。
岐阜の長良川では、毎夏に二回開催されます。

打ち上げ地点から徒歩圏内の我が家は、二階から、向かいの建物に隠されつつも、大きな音圧と共に、夜空に広がる半輪ほどの花が楽しめます。

近年は娯楽が増えたのか、興味が薄れているのか、花火の日の、かつての賑わいを懐かしく思います。
見やすく、道も混まないし、それはそれで有難くも、もうそういう祭りのおそろしくやかましい程の賑わいも来ないかもと思うと、さびしさもあります。

昭和的なノスタルジーといいますか、花火と共にあった ある時代感が、ひとつ過ぎて行ってしまったような感覚に陥ります。


総網手文様の鉢。
素麺鉢にぴったりの大きさです。
白磁には濁りがあって、若干灰色じみているので、落ち着いた印象。
花火に、みたてて。






古伊万里網手文鉢 21cm径×7.5cm高 売約済み












矢橋六郎の水彩画



洋画家、矢橋六郎の水彩画。

ヴェネツィアの風景。
大胆な構図に明るい色調で描かれた建物(民宿)がとても心地いい。
ベージュの壁に、青い空。運河に架かる小橋には、帽子を被った女性たち。
純粋な楽しさ、優しさが描かれているようで、一瞬で心に響きました。


矢橋六郎の出生地は岐阜県大垣市。
山口薫、村井正誠らと共に活躍した、日本近代洋画史上の重要な人物の一人です。
地元の東海圏では、わりと有名ですが、知らない方もまだ沢山いると思います。

モザイク壁画の第一人者でもあり、岐阜や愛知を中心として、全国各地でその壁画を見ることができます。
ちょうど、先月号の「暮らしの手帖」(88号)では、矢橋六郎のモザイク画が特集されていました。

街を歩いている時に、通り過ぎたその場所。
もし、いくらかの時間でも立ち止まる余裕があれば、ゆっくり壁を眺めてみたい。
記事をみると、実際の壁画のある場所へ訪れてみたくなります。

この水彩画もモザイク壁画と、繋がるような粒のように散りばめられる、
愛おしい色彩が並んでいるかのようです。
三年間のヨーロッパ留学時、1966年に描かれた水彩画。
大好きな画家、安野光雅さんとも、通ずる雰囲気を感じます。


醸造会館の大正-昭和初期の建築にもよく似合うし、
現代の建築にも、違和感なく馴染んでくれるでしょう。

好きな絵を飾れる、良いスペースが我が家にあれば、、
放すことのしたくない絵になったかもしれません。

そして、この秋も、目白コレクションへの出店のお話をいただきました。
その際にお持ちしようかな、と今は迷っています。



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イタリアといえば、今朝のラジオでD.スカルラッティの曲が流れた。
ディノ・リパッティのピアノで、コラール前奏曲<来たれ、異教徒の救いの主よ>BMV.659。
夏の日曜の静かな朝に、湿り気を帯びたしっとりとした響き。外はまだ、梅雨のような黒い曇り空。

リパッティのピアノが、昔から好きです。
よく深夜に微音で聴いています。







矢橋六郎 「ベニスの民宿」 1966年 12.5cm×17.5cm 額39cm×44.5cm






東西筒物百景



今年もシルバーウィークに東西対決の企画展を開催いたします。

昨年の東西蓋物百景に続いて、第二弾となる今年は「筒物」です。引き続き、東洋の筒は古美術28の清水さん、西洋の筒は本田が集めます。

今年は更に不思議なテーマへの挑戦ですが、筒ばかり並べてみれば、未踏の景色に近づけないか、と思っています。東西で、ふたりで、筒のかたちの魅力を探ります。

画像は筒物百景から一部、西洋筒は200点を目指して現在も品探し中です。


「東西筒物百景」
会期 9月16日(土)- 9月24日(日)
場所 本田
岐阜市上太田町1-7 醸造会館一階


※画像左から
チーズポット フランス 20世紀
漆黒釉筒 スウェーデン 19世紀
軟骨容器 オランダ 17世紀
白釉染付筒型容器 イタリア 19世紀
黒デルフト筒 18世紀
鎬騙しグラス フランス 19世紀
白デルフト筒 18世紀
ガラス筒容器 ハンガリー 19-20世紀









hondakeiichiro

Author:hondakeiichiro
「本田」
〒500-8068 岐阜市上太田町1-7
醸造会館1F
T+F 058-264-2980
OPEN 11:00-18:00
CLOSED on Thursday + 1st,3rd Friday




WEB SITE|
hondakeiichiro.com




8月の休業日|
3(木)、4(金)、10(木)、11(金)、 17(木)、18(金)



夏期休業

8月21日(月)から9月1日(金)まで
休業とさせていただきます。




企画展 2017|

「東西筒物百景」

9月16日(土) – 9月24日(日)




お問い合わせ|
keiichirouhonda@gmail.com