still waters run deep



とある日の、同業者の方との雑談から

(その人は、飾らず飄々として、裏方に居るような人。俯瞰して眺めていて、いつか何かをしてくれそうな。能ある鷹は爪を隠す、そんな感じでしょうか。ひそかに尊敬をしています。)

その彼に、美しさ(うつくしいもの・こと)とは何だと思いますか?と聞かれました。

咄嗟に頭の中を巡らせて、僕が言葉を出す前に、彼は続けます。
静かであること、
というのは何となく腑に落ちますよね、と。加えて、
ゆっくりであること、
というのを知人から最近聞いて、成る程と、感じたんですよと言われました。

瞬時に思い浮かんだのは、その日、話をしている彼に会いに行く道中に遠くから見た、大きな雪山でした。山を見て思わず、大声を出して綺麗だなあと、独り言のように呟いたこと。
二月の雪の山。季節が移ろい、山もゆっくり、ゆっくりと、
そして静かに実は動いていて、姿を変える。
それは、最近見たものの中では、ベストスリーに入る心に沁みたもの。
美しいものは、タダ(唯・只)だよ、と云ったまた別の友人の言葉も重なりました。

速度を追求して更に便利になっていく生活は、何処に着地するでしょう。
静かに、ゆっくりで、とは、なかなかいかなさそうです。
そのはやさに、翻弄されて、苦悩しつつ、ある部分に麻痺していた自分自身がいる気もします。生活は機械に満ちて、いつしか心はロボットのように動き、装備を追加、補充して。
と、大袈裟かもしれないですが、現代、皆同じ悩みを抱えて生きていると思います。

現状に、否定的になっても、何も生まれないので、改めてこの「はやさ」とどう付き合っていこうかなと、考えるきっかけを、良いヒントを、彼があたえてくれました。
僕の好きな音楽家や芸術家は、文明の利器を歓迎して、新しい発想へと転換させていきました。
好奇心を持ち、今できる、うみだされる美しさを、考えて進んでいきたいです。


テレビ番組で、ある国を取材したレポーターの感想は、「その国は亀のようなスピードだった」と












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